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お墓の購入時期はいつが良い?生前購入のメリットと税金の話

土地や家屋を購入を購入すると不動産取得税がかかります。また、自動車を購入した場合には自動車取得税がかかることになりますが、お墓を購入した場合も何らかの税金が課せられるのでしょうか。当記事では、お墓を購入するうえで「お金」の面から見たもっともお得な時期と、お墓の購入にまつわる「税金」について、解説します。

お墓を購入する最適な時期について解説する前に、まずはお墓の購入する際にかかる税金についてお話しましょう。

お墓の購入には不動産取得税などはかからない

墓地4

一般的に「お墓を購入する」という表現が使われますが、実際には語弊のある表現です。墓石式のお墓を例として説明すると、お墓を購入してもお墓の区画にあたる土地の所有権は移転しません。つまり、お墓を「購入」したとしても、土地は購入者のものにはならないのです。

実際に霊園や寺院側から購入するのは「永代使用権」という権利となるため、「お墓の購入(=永代使用権の購入)」においては不動産取得税や消費税をはじめとする税金の課税対象とはなりません。

お墓の購入時に課せられる税金は?

ただ、お墓の購入において、一切の税金がかからないのかと言うと、そうではありません。「永代使用権」の購入は非課税となりますが、墓石式のお墓であれば墓石費用や工事代金に対する消費税がかかります。

Q : お墓の購入時には何か税金がかかる?

A : 永代使用権の購入自体は「非課税」だが、それ以外には消費税がかかる

また、ロッカー形式の納骨堂のように墓石が不要なお墓であっても、自分の占有スペース内にお仏像などを設置したりする場合には、お仏像の購入費に対しては消費税がかせられることになります。

お墓を建てる時期には決まりはない

墓

次に、お墓を買う時期についてですが、これは特に決まりなどはなく、いつ購入するかはそれぞれ自由です。

Q : お墓を建てる時期は決まっている?

A : お墓をいつ購入するかはそれぞれの自由です
四十九日法要のタイミングで納骨することが一般的となっていることから、それまでにお墓を購入しておけば良いでしょう。ただ、特に決まりがあるものではないので、一周忌までに用意しておけば十分です。

お墓を買う時期はいつが最適?「節税」になる生前がベター

では、お墓を建てるタイミングとしては、いつがもっとも「お得」なのでしょうか。生前に購入したお墓は「寿陵(じゅりょう)」または「生前墓(せいぜんぼ)」と呼ばれ、生前のうちからお墓を購入する人が多く存在します。

生きているうちにお墓を建てることで、自分の死後に家族に金銭的な負担をかけずに済むという「終活」の考え方に基づいて購入する人もいるでしょう。

しかし、生前のうちにお墓を建てることは「節税効果が大きい」という現実的なメリットも存在し、不動産などを所有し、相続遺産が基礎控除額を超えてしまう人は、タイミングが合えば生前にお墓を購入しておいたほうが節税につなげることができます。

生前墓の「節税効果」はどれくらい?

節税

平成27年(2015年)1月1日に改正された相続税制では、基礎控除額の計算方法は3000万円+(600万円×法定相続人の数)となっています。

「法定相続人が2人」の場合、4200万円が基礎控除額となりますが、課税遺産が仮に4500万円の場合、お墓やお仏壇など300万円分を生前に購入することで課税遺産を圧縮し、相続税をゼロにすることができます。

Q : 生前にお墓を購入するメリットとは何?

A : 生前にお墓を購入すると課税遺産を圧縮できるため、節税できる

お墓は相続税がかからない祭祀財産なので、いずれお墓を購入することになるならば、生前に購入しておいたほうが課税対象額を圧縮できるということになります。

一方、死後に購入する場合は、課税遺産から相続税を支払った残りの金額でお墓を購入することになるため、まったく同じお墓でも「購入するタイミング」が違うだけで手元に残る金額には一定の違いが生まれてきます。

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